2012年10月18日

「落車して良かった」ある競輪選手の話

先月競輪競争中に落車して鎖骨骨折と擦過傷を負ったA選手。今日、久しぶりにトレーニングに来ました。彼は、今年の初めから私がトレーニング指導を始めたのですが、それ以前にも大きな落車をしていて、初めてあった時には緩いジーンズの上からでも足の太さの違いがわかる程、筋肉バランスが悪く、その後の回復がうまくできず成績も全盛期より低迷していました。それでも競争得点は100点後半以上もあり強い選手です。

落車後は、筋力の低下だけでなく股関節の稼働域の低下や痛みをかばう動きによる左右非対称な動きなど、様々な問題が出てきます。
かばっていると認識せずに、「まずは距離から慣らそう・・・」などと考え、崩れたフォームでトータル1000kmも乗れば、そのフォームでの筋肉が発達して、いざもがき始めたりするとますます偏った筋肉や稼働域の動きとなります。

彼もその典型で、そのアンバランスをごまかしながら乗っていたので、まずは重心のつかみ方やバランスを司るインナーマッスルを意識させるための補助ドリルを何パターンも指導していきました。それと平行して効率の良いペダリングスキルを身につけるドリルも行い、競輪競争でも徐々に結果がではじめ、競輪のタブロイド紙でも完全復活とされた矢先に、先月の落車となりました。

私もショックでしたが、入院中何度か連絡して状況を確認した時の彼は、気持ちが切れておらず「全然へこんでないですよ」と笑い飛ばしていました。そして今日、久しぶりにトレーニングに来てまずは動きのチェックから行いました。

私は、以前と同じようにアンバランスな筋肉の付き方となっていないかと心配していましたが、アンバランスな動きや筋肉の付き方は目立たず、逆にどうしても修正が効かずに、気になっていた左足首のアンクリングも修正されていました。彼曰く、「入院中ずっと動きやどうしたら早く復活できるかを考えていて、退院して直ぐに強度をかけず、丁寧に体重移動と重心を使うペダリングをイメージしながら練習してました。そしたら、以前よりも体を使う感じが良くなってきたので、怪我して良かったです」

彼が前向きなのもすごいですし、私が今年初めから指導してきたことをしっかりと振り返りながら、自分なりに考えて自分で修正できるようになったことがとても嬉しく思いました。彼が出場する次の競輪競争はGVと来月のGT。GTに照準を合わせ、大きな結果が出るよう私もモチベーションMAXです。

落車は小さい頃から経験しておきましょう(笑)写真は本文と関係ありません。
HAE50466.jpg

安藤
posted by トレーナー at 11:02| Comment(0) | 自転車
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